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睡眠妨害:寝る前のカフェインとアルコール摂取の影響

「コーヒーを飲まないと一日が始まらない!」

「仕事の疲れを癒やす一杯のお酒が楽しみ!」


そんな方も多いのではないでしょうか?しかし、カフェインやアルコールは実は、睡眠の質を大きく左右する要素。特に就寝前に摂取すると、快眠を妨げ翌日のパフォーマンスにも影響を及ぼす可能性があります。この記事では、カフェインとアルコールが睡眠に与える影響について、科学的根拠に基づいて解説しより良い睡眠を手に入れるための対策をご紹介します。


夕日をバックに瓶ビールで乾杯

目次


覚醒作用のあるコーヒー カフェイン摂取

カフェイン:覚醒作用で眠りを遠ざける

カフェインはコーヒーやエナジードリンク、一部チョコレートなどに含まれる、中枢神経系を興奮させる物質です。カフェインを摂取すると、脳内の覚醒物質であるドーパミンやノルアドレナリンの分泌が促進され眠気を抑制する効果があります。そのため、就寝前にカフェインを摂取すると、

  • 寝つきが悪くなる

  • 睡眠が浅くなる

  • 夜中に目が覚めやすくなる

  • 睡眠時間が短くなる

といった悪影響が生じることがあります。


カフェインの覚醒作用のメカニズム

カフェインは脳内のアデノシン受容体という場所に結合することで、アデノシンの働きを阻害します。アデノシンは脳の活動を抑制し眠気を誘発する物質です。カフェインによってアデノシンの働きが阻害されると、脳は覚醒状態が続き眠りにつきにくくなります。


カフェインの半減期

カフェインの半減期は個人差によるところが大きいですが、一般的に4~6時間と言われています。つまり、午後3時にコーヒーを飲んだ場合、その半分のカフェインが体内に残っているのは午後8時頃ということになります。そのため、就寝前にカフェインを摂取すると、睡眠に悪影響を及ぼす可能性が高くなるのです。


寝る前のアルコールで寝付きの悪い女性

アルコール:寝つきの悪化と睡眠の質低下を招く

「お酒を飲むとよく眠れる」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際にはアルコールは睡眠の質を低下させる原因となります。アルコールは脳の活動を抑制する効果があるため、一時的に眠気を誘発します。しかし、アルコールが分解されるにつれて、覚醒作用が強まり夜中に目が覚めやすくなります。アルコールはノンレム睡眠の中でも特に深い睡眠である「徐波睡眠」を減少させ、成長ホルモンの分泌や脳の休息を阻害します。


アルコールと睡眠時無呼吸症候群

アルコールは睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めることも知られています。睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が止まる病気で高血圧や心臓病などの合併症を引き起こす可能性があります。アルコールは気道の筋肉を弛緩させるため、睡眠時無呼吸症候群の症状を悪化させる可能性があります。


カフェインとアルコールの摂取時間を調整

カフェインとアルコールを完全に断つ必要はありませんが、摂取する時間帯には注意が必要です。


カフェイン

  • 午後3時以降はカフェイン摂取を控える:カフェインの半減期を考慮し、午後3時以降はコーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物を控えるようにしましょう。

  • デカフェやノンカフェイン飲料を選ぶ:カフェインレスコーヒーやハーブティーなど、カフェインを含まない飲み物を選びましょう。

  • カフェイン摂取量を減らす:1回のカフェイン摂取量を減らすのも効果的です。


アルコール

  • 最低でも就寝3時間前には飲酒を控える:アルコールが分解される時間を考慮し、就寝3時間前には飲酒を控えましょう。

  • 適量を守る:アルコールの適量を守り飲みすぎないようにしましょう。

  • 寝る前にお水を飲む:アルコールには利尿作用があるため、寝る前にお水を飲むことで脱水症状を防ぎ睡眠の質を向上させることができます。


健康的な女性の睡眠

質の高い睡眠で、毎日を健康的に

カフェインとアルコールは適量であれば私たちの生活を豊かにしてくれるものです。しかし、就寝前の摂取は睡眠の質を低下させ心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。カフェインとアルコールの摂取時間を調整し質の高い睡眠を手に入れることで、より健康的で充実した毎日を送ることができるでしょう。

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大自然 × 現代科学

古代から伝承されし大自然の叡智、

そして現代科学が解明する自然の力。

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